ちらかし読みむし

心理療法、社会学、福祉などの領域の読書録、本の紹介など、その他書きたいことを書いています。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

菅首相誕生に際して

菅さんが、首相になるのだとか。 政治の世界は複雑で、全体を見通することなど困難なのは承知ですが、だからといって知らぬふりをしているのは、もったいない。 そのように感じるようになったのは、①ひとつには、わたしが福祉の業界で務めており、今の政治の…

なぜ人が辞めていくか。福祉領域の職場の退職・離職

わたしは「ソーシャルワーカー」と言って、援助職の端くれだが、この業界(福祉界隈)は、辞めていく人がとても多い。実証的な統計的データはきちんと調べてはいないが、現場に身をおいてから、いつの間にかそう思うに至っており、それを自明視している自分…

実習生に教わったこと

しばらくのあいだ、職場にPSWの実習生が来ていた。 毎年感じることだが、職場に外部の人が入って実践を見て行かれるということは、とても新鮮な風が吹き込む感じで、身が引きしまる。 今年の実習生は、業務や実践の意図などいろいろと熱心に質問され、静かに…

援助論アンソロジー③ 相互性。援助者の変化、成長

自分も変化するというリスクを冒す 私たちはみな変化を恐れています セラピストもどこかで成長していなかったら クライエントに与えるばかりでなく、クライエントから受ける用意がなければ サービスは互恵的なものなので そういう客観的な態度ではなく、共に…

援助論アンソロジー② いる、居続ける、居合わせる、共にいる、ほんとうに存在している

だれかがそこにいないと 期待を失わずに傍らにい続ける あるがままの人間として、まさその瞬間にその場に居合わせること 別の人間と共にいる人間であること 飢えて凍えている他人が自身と同じようにほんとうに存在していると知ること だれかがそこにいないと…

援助論アンソロジー① クライエントが自ら選んだ…

クライエントはこうあるべきとかこうなるべきと考えるものに向けてクライエントを変化させようとするのではなく クライエント自身が選んだ道をクライエントが歩んでいくのを促す クライアントを凌駕する必要は その人にできるだけの自由を許し、常に期待を失…