「仕事」を自らの言葉で定義する。村山昇さん『働き方の哲学』を参考に
村山昇さんの『働き方の哲学』という本*1に、「観」(人生観、死生観、などの「○○観」)を養うための、定義化のワークというのが紹介されています。独自の仕方で物事の本質を表現してみようというものです。
今回はそのワークの手順に沿って、「仕事」について表現しました(「仕事」とは何か)。今回、このワークを行ってみて、自身の大切にしているもの(価値)が明確化され、具体的に行うべきことの指針がはっきりした感じがします。みなさんもいかがでしょうか。
手順は、
です。
1、「これぞ仕事」と思える具体的な出来事・体験を思い浮かべる
・宮崎駿監督が絵を書いている姿
などが思い浮かびました。他にもありますが個人的な出来事なので省略。
2、「仕事とは何か」を自分なりの言葉で言い表す
次のように「仕事」を定義してみました。
わたしの思う「仕事」とは、
「何らかの仕方で他者(誰か・何か)へと捧げられる生活の営為である。
それは、己の利益に先立ち、他者の幸福、他者への貢献を指向する。
と同時にそれは、ある種の内的な満足を求める継続的な探求と試行の努力を必然的に伴う。
それゆえに、仕事(ワーク)は、その人の人格と生を如実に表現するものであって、働く(ワーク)姿そのものが一つの作品(ワーク)とすらなりうる」。
ついでに、仕事を特徴づける性質を以下の5つにまとめます。
① 他者指向性…仕事は、他者の幸福や貢献を志向する
② 生活織込性…仕事は、日常的な「生活」(暮らし)に織り込まれるものである。
③ 評価の内面性…仕事は、他者からの評価を受けるものでもあるが、自身がそのクオリティに対して責任を持つ
④ 継続的探求…仕事は、継続的な探求と学習の努力を要する
⑤ 表現性…仕事は、その人の人柄や生き様を結果的に表現する
3、2の定義を踏まえて、図や絵に表す
※図は省略します
4、よい仕事をする上での行動習慣を3つ考える
1 他者のニーズ・満足・反応に対して心を開き、よく観察すること。
2 自らの仕事に対して納得できるクオリティであるか自らに問い耳を傾けること。
3 探求・試行しつづけること。
言うは易く、行うは難し。であるからこそ、重要になるのが、4の行動習慣なのだと思います。日常の具体的な場面で、それを意識的に行ってみる、ということ。まさに仕事は、「継続的な探求と試行の努力を必然的に伴う」。
最初にも書きましたが、このワークを行ってみて、自身の大切にしている価値観が明確化され、行動の指針も明確になった気がします。みなさんの「仕事観」はどんなものですか。ぜひこのワークをお試しあれ。
*1:ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018